お正月 多くの方から年賀状をいただきました。コロナ禍のことが たくさん書かれていて改めて 子ども達をとりまく状況の大変さを感じています。
ただ コロナだけではなくコロナと同じ位に、いえそれ以上の恐ろしさを感じるのは 最近の「幼児教育の世界」です。どんどんエスカレートしていっています。子ども達のためではなく大人の為の国の施策に憤りを感じているのは 私だけではありません。本来の幼稚園教育を推進してきている人達は誰もがそのように思っています。 でもどうしようもないのです。
卒園児の保護者からの一枚の年賀状です。すでに二人のお子さんはご両親の背中を見て お医者さんの道を歩まれています。「子ども二人共 二十歳を過ぎ たのもしく成長しています。私の子育ての原点は成田幼稚園です。感謝です。すばらしい教育環境を これからも続けて下さい。」と。 とてもとても励まされました。
子どもは お母さんの胎内でぬくもりを感じて十ヶ月育ち この世に誕生しますが その温もりを ずっとずっと感じて生きていくのでしょう。幼児の発達を考え 三歳になれば幼稚園という初めての社会生活をスタートした時 母子分離のできない お子さんがいますが 出来ないのではなく当然の姿なのです。ぬくもりの違いを感じるからこそ また意思表示が出来るからこそ見せる姿で 気長に付き合っていけば時間が解決していきます。
ところが最近は低年齢から 温もりは温もりであっても お母さんとは違う 他人の温もりの中で育てられる現実です。低年齢といえども きっと わかっているでしょう。でも 意思表示が育っていないので わからないまま月日が過ぎていきます。
この状況は社会情勢により幼児教育の世界が変化してきたことといえます。「幼稚園教育」というのは言うまでもなく一人の人間が育っていく基礎作りの時期の教育です。その為には幼い少しの時期 胎内の温もりをそのまま子どもがそばで感じられる環境を大切にしてこそいえるでしょう。本来の「幼稚園教育」が大切なのです。
時代の変わりつつある中で飯島前理事長先生はよく言われました。「お母さん達は他人に預けず自らの手で子育てをなさいました。 この時代に よく頑張っていただけたと思います」と。私も成田幼稚園の保護者を誇りに思います。
七十周年を終えて この環境を継続していきたく思っても少子化と重なり どんどん園児減少に。どうか保護者のお一人お一人のお力添えをいただけないでしょうか。本園の環境や子ども達の明るく元気で のびのびとしている姿を身近かで 子育ての中の お父さん・お母さんに伝え広めていって下さい。
年頭にあたり多くの子ども達が 本園の教育環境で学ぶことができるように願うと共に子ども達にとっての「心のふるさと」を一緒に守っていって下さることを祈りつつ・・・もちろん 第六波といわれている コロナ終息も。